この山荘の良いのは、こんな抜群のロケーションだろうか。
西鎌尾根、東鎌尾根、穂高からの縦走路からでも
槍ヶ岳を目指せば、ここに辿りつく。
シーズン中は、とても混雑すると云うが、どれほどなのだろう。
今日は、それほど混んでいないという。
さて、、、。
目の前の槍ヶ岳。
登っている人、梯子もはっきり見える。
そういえば、笠ケ岳に登った時に、笠ケ岳山荘から、備えられていた
双眼鏡で槍ヶ岳を覗いた時、槍の部分を登っている人を見たな~。
自分がいま、その槍の部分を登ろうとしている。
緊張でこちこち。
というわけでもない。
とにかく、三点さえ、確保していれば、落ちることはない。
登りと下りで分かれているところもあるので注意して矢印に沿っていく。
手がかりはある。
足がかりもある。
それほど、難しくはない。
ちょっと岩に足がかかりそうでもないところには、鉄が打ち込んである。
時に、ふと、周りを見るとすごい岩塊を登っているのがわかる。
周囲に目をやるとなんか、天下一の高さに
突き上げているような気分にもなる。
それほどの困難は感じることもなく、思ったほど、
足がすくむこともなく、山頂直下の最後の2つの梯子。
ほとんど垂直。
ゆっくり、一歩一歩。
自分がかなり高いところで垂直の梯子を登っている等と
冷静になったら、恐怖がわくのであろう。
だから、目の前の梯子を一歩一歩登るだけ、
と自分に言い聞かせて、頂上へ。
数名が休んでいた。
集中して登っているから、できれば山頂にいる人は登って
くるほうには目を向けないで欲しいとも思った。
注目して欲しいと思う人もいるかも知れないが。
山頂からは、一部、雲で隠れているものの、さえぎるもののない、雄大な景色。
風が強かったりしたら、怖いだろう。
ただ、当日は、風も弱く、絶好の登頂日だったと思う。
さて、下る。
これが怖い。
まずは、慎重に梯子を。
やはり目の前の梯子を一歩一歩下るだけと自分に言い聞かせる。
それから、岩稜を慎重にこなす。
大抵は、手と足をかける場所があるので、大丈夫。
慎重に注意深く。
やはり、強風は、怖いだろう。
ただ、時に、どこに手と足をかけてよいのか、迷うところもあった。
また、鎖のあるところもあるが、よく言われているように
鎖には、頼り過ぎないほうが良いであろう。
槍ヶ岳山荘がだんだん近づいてくると次第に緊張の糸もほどけてくる。
でも、あくまで慎重に、慎重に。
山荘のほうから、大きな叫び声。
集中している私にとっては、嫌だった。
そして、何とか、槍ヶ岳山荘へ。
終わった。
再び、槍を見上げると、黄色や赤のジャケットの登山者が見える。
あんなところを登ったのか。
かれこれ、登って、休憩して、下りて、1時間くらいであった。
それからは、翌日の準備をして、夕食を待った。
17:00 夕食。
やはり大きな食堂。
それから夕陽を楽しむ。
西に沈む太陽を見ながら、なぜか「もみじ」を歌う人たち。
あ、そうか、「秋の夕陽に~~」か。
この時間でも槍ヶ岳に取り付いている人もいた。
ドイツ人3名や、オランダ人10名も交えて、宿泊40名ほどか。
混雑時は、大変だろう。
生ビールもあったようだが。。。
飲みたかった。
仕方がないので、缶ビール750ml。
(訂正です。缶ビール500ml、750円)
後は、談話室でドイツ人と話をした。
なぜか、ドイツ人から日本酒をご馳走になった。
Danke。
1名は、日本住まい5年、あとの2名は、友人らしい。
何でも立山から薬師岳、黒部五郎だけ、双六などを経て槍ヶ岳に来たらしい。
新穂高に下るといっていた。
20:30 消灯。
人も多くないし、耳栓も持参したので、良く眠れた。
続く
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