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2008年11月22日

雪の鳳凰山、08年11月21、22日(1)=強風の1日目

鳳凰三山を夜叉神峠から登る場合に、最も早く現れる南御室小屋。
今年は、ヘリの荷揚げを手伝ったり、日帰りの時も含めて、何度も遊びに行ったり、
10月の連休では、お手伝いもしたりした。
11月のこの連休を最後に小屋の営業が終わるので、
1泊2日で遊びに行き、観音岳まで行くことにした。

この時期は、雪も覚悟しなければならない時期であるが、やはり2,3日前に雪が降った。
その雪は、夜叉神峠辺りから登山道脇などに現れた。
本格的に登山道に現れたのは、2300m以上だったように思う。


11月21日
日帰りではないので、少し遅く家を出ても大丈夫。
ということで、日の出も遅いことだし、少し楽をすることにした。

7:40 自宅発
コンビニで朝食、昼食を購入。
天気はいいだろう。
これが間違いであったが、、、。

8:15には、夜叉神峠入り口着。
車は数台。
もう混雑する時期ではない。
雪はどれくらいだろう、登山道は、支障なく歩けるか、そんなことを考える。
夜叉神峠入り口には、男性1名がタクシーで到着。
この男性 薬師岳小屋での宿泊予定であったが、到着した南御室小屋で、
既に強風、吹雪のようになっていたので、様子を見ることにし、
結局は、そのまま南御室小屋で宿泊した。

身支度整え、さて出発。
何度も車のロックを確認する。
年を取ったな、、、。

8:33 夜叉神峠入り口発
朝、寒かったので、割と厚着をしていた。
歩き始めるとすぐに熱くなり、衣服調整。
荷物も重い。
ビール6本入っているし、念のためのアイゼンも入っているし、、、。
やはり荷物が重いのは、つらいものだ。
汗がとめどなく流れる。

9:21 夜叉神峠到着
カメラを抱えた男性1名。
白峰三山の写真を狙っているようだが、完全に雲の中。
雪の鳳凰山、08年11月21、22日(1)=強風の1日目
おそらく、強風が吹き荒れ、相当荒れているように見えた。
まさか、そんな荒れた天気がこちらの方に来るとは思わなかったが、、、。

9:34 夜叉神峠発

ここからは谷から風が吹き上げてきて、寒くなる。
先ほどまでの汗がうそのように引いていく。
ある程度着込んでいないとからだを冷やしてしまうだろう。

雪は、夜叉神峠辺りからも現れるが、登山道を覆うほどではない。
だが、次第に高度を上げていくと日陰などは登山道を覆う場所が現れる。
雪の鳳凰山、08年11月21、22日(1)=強風の1日目


10:35 杖立峠
雪もぼちぼち登山道を覆うようになってきていた。

10:43 杖立峠発

ここは下る。
下山時は登り返しがいやらしい。

杖立峠を過ぎた頃から、白峰三山の荒天がこちらの方に波及するがごとく、 
風が強くなり、時折、雪が舞いようになってきた。
樹林帯を歩くと、木が鳴るのだ。

ぎーぎー。
樹林の上空からは、ゴーゴー、ザーザーと激しく、
心を揺さぶるような強風が吹き荒れていた。
こんな時は、かなり気が萎える。

焼け跡辺りになっても白峰三山は、見えず、こちらも荒れ模様。
雪の鳳凰山、08年11月21、22日(1)=強風の1日目
雪がよこなぐりに降る時もあった。
ただ、経験したことはないが、感覚的には、北アルプスのような吹雪になって、 
雪がたくさん積もるといった、そんな感じではない。

焼け跡を過ぎて、樹林帯に入ると強風はさらに強まり、登山道もびっしり雪に覆われる。
すごい音だ。
本当に木が鳴いている。
今まで、強風で木が倒れることなど想像だにできなかったが、
さすがに強風で木が倒れることもあるなーと感じるほど。

11:53 苺平
この付近は、真っ白だ。
雪の鳳凰山、08年11月21、22日(1)=強風の1日目

そういえば、新雪の後の踏み跡は、私のものを入れて、3つ。
夜叉神峠入り口で会った男性、私、それともう1人いる。
もう1人は、薬師岳小屋で宿泊する男性であることは後でわかった。

12:00 苺平発

もう登山道は、真っ白。
苺平から、南御室小屋は日当たり悪く、このまま雪は残るのだろう。

それにしても重い荷物。
もう少しで小屋に着く。

12:18 南御室小屋着
雪の鳳凰山、08年11月21、22日(1)=強風の1日目
よこなぐりの吹雪のようになって来た。
夜叉神峠入り口にいた男性が先着。
ただ、小屋のご主人、スタッフは週末営業で、これから上がってくる。
この男性、経験者で、これほどの強風の為、本当は、薬師岳小屋に
宿泊なのだが、しばらく様子を見ることにしたらしい。

私は、荷物を軽くし、よこなぐりの雪の中、薬師岳を目指す。
強風を経験したいと思った。

12:45 南御室小屋発
本当は、これほどの荒天の中、小屋で休んでいればよかった。
でも強行した為、薬師岳の登りの途中からは、
余りの強風の寒さで、目だし帽をかぶったほどだ。
念のために持参したのが、役に立った。
本当にすごい風なのだ。

砂払岳の稜線に出ると、もう吹き飛ばされそうになる。
強風、砂塵、雪が容赦なく、顔に叩きつける。
口まで目だし帽で覆いたいが、そうするとメガネが曇る。
困ったものだ。

時には、1mくらい飛ばされながら、且つ、砂払岳を薬師岳小屋に
下る岩場にも雪が付いていたりしたので、スリップに注意しつつ、下る。
また、飛ばされそうになる。
これほどの強風は、初体験。
やはり、南御室小屋で停滞すれば良かった。

13:47 何とか、薬師岳小屋に到着。

小屋は週末営業。
小屋番は、中道を大急ぎで登り、到着したばかりだった。

それに雪に踏み跡を最初につけた男性も1人。
そしてやはり、中道を登ってきた若い男女もちょうどチェックイン。
しばらく話をした。

薬師岳はすぐそこだから、頂上に行くことに。

14:15 薬師岳小屋発

すごい風。
またもや飛ばされそうになりながらも頂上に。

14:25 薬師岳
もう観音岳どころではない。
薬師岳の山頂に着いたら、少し晴れ間が出た。
わずかの時間。
観音岳方面の写真を取った。
雪の鳳凰山、08年11月21、22日(1)=強風の1日目

白峰三山などまったく見えない。
雪の鳳凰山、08年11月21、22日(1)=強風の1日目


少し手袋を外していたら、手が凍えてしまった。
体感気温はー10℃以下だろう。

長居は無用。

14:35 薬師岳発

南御室小屋へ「帰る」。

途中、薬師岳小屋に挨拶して、急ぐ。
氷柱が寒々しい。
雪の鳳凰山、08年11月21、22日(1)=強風の1日目

雪の鳳凰山、08年11月21、22日(1)=強風の1日目
やはり、砂払岳付近で最も強風。
一瞬の油断で飛ばされたら、、、。

樹林帯に入ると上空では、風が吹き荒れる音が
聞こえるものの、やっと難を逃れた感じだ。

真っ白な雪道を南御室小屋へと下る。
雪の鳳凰山、08年11月21、22日(1)=強風の1日目

15:24 南御室小屋着。

小屋で様子を見て、停滞していた男性は、そのまま南御室小屋で宿泊となった。
この男性ともう1人の男性の2名がお客さんだった。

だいぶ遅くなってから、強風も止んだようだ。
夜中にトイレに起きて、見上げるとオリオン座などが輝いていた。

続く




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